海外赴任時のおすすめ証券会社

海外赴任時のおすすめ証券会社

Last Updated on 2023年8月11日 by sts

はじめに

海外赴任時には、税法の関係から国内在住時と証券の取り扱い方が変わってきます。海外赴任時には基本的には「非居住者」という取り扱いとなり、非居住者は証券会社での口座の種類、売買は制限されます。非居住者の定義は各証券会社によって異なります。それらの制限により、これまで利用していた証券口座をそのまま利用できなくなるケースが多くあります。そこで、海外赴任をする際には、証券口座について検討する必要があります。以下に、各証券会社の取り扱いについてまとめたいと思います。

SBI証券

・日本株、日本国債以外は預けられず、それ以外は売却・決済する必要がある

・2022年6月の規定変更により上記となった(それ以前は口座凍結→帰国後復活だった)

当社に証券総合口座をお持ちのお客さまが、海外転勤等の理由により一時的に海外へ居住し、「非居住者」に該当する場合、当社でのお取引は停止させていただくことを原則とします。「非居住者」となる間も当社にてお預かり可能な商品は、原則として日本株式および日本国債に限定されます。

海外転勤等の理由により出国(非居住)される方への対応について|SBI証券

楽天証券

・出国予定期間により取り扱いが異なる(1年未満、1年以上5年未満、5年以上、期間未定)

・他は概ねSBI証券と同様 ※要確認

当社は日本国外で金融商品取引業務を行う許可等を得ていません。そのため、お客様が日本の非居住者となる場合、当社口座でお取引することによりお客様が出国先の国の法令に抵触する可能性があります。出国期間により、制限の範囲が異なりますので、まずは手続きが必要かをご確認ください。

海外出国のお手続き|楽天証券

松井証券

・概ねSBI証券と同様 ※要確認

・投資信託ファンド数1,628 ※2023年1月時点

<特定口座について>
非居住者となる場合、特定口座は継続利用できません。特定口座で保有する株式は一般口座へ振替え、速やかに閉鎖していただく必要があります。出国後に非居住者となったことが判明した場合には、当社で特定口座の閉鎖手続きを行います。

海外転勤が決まりました。何か手続きは必要ですか。|松井証券

野村證券

・継続預かり可能。特定口座→一般口座に切り替える

・既存証券の売却のみ可能で新規売買はできない

・投資信託ファンド数986 ※2023年1月時点

出国に伴い特定口座は廃止していただく必要があり、特定口座のお預りは一般口座へ払い出しされます。ただし、出国前および帰国時に一定のお手続きを行っていただくことで、払い出しされたお預りを再度、特定口座に組み入れ、売却することが可能です。詳細は、お取引店までお問い合わせください

海外転勤することになりました。現在利用している特定口座を、帰国後も利用して株式を売却することはできますか?|野村證券

大和証券

・継続預かり可能。特定口座→一般口座に切り替える

・既存証券の売却のみ可能で新規売買はできない

・投資信託ファンド数509 ※2023年1月時点

お手続きが必要となります。取扱窓口へお問い合わせください。転出中は、やむを得ず預り資産の売却を行う場合を除き、新規の取引等は一切できません。また、租税条約対応、納税処理対応等につきましてはお客様ご自身での対応、確認となります。

海外転出する際は、どうしたら良いですか。|大和証券

結論

一旦の結論としては、投資信託を保有するには、SBI証券、楽天証券、松井証券では難しく、野村證券、大和証券を選択する必要があるということがわかりました。他にも中小の証券会社もあると思いますし、NISA、ジュニアNISAも含めるとまた様々状況が変わってくると思うので、よく確認する必要があります。大きなお金なので、よく情報を集めた上で証券の預け先を決めたいものですね。

なお、私は野村證券を選びました。それほど大差はなかったのであまり深い意味はありませんでした。もし良かったら次の記事もご参考ください!

補足

取り扱いファンドですが、例えばS&P500ファンドの信託報酬を比べてみると、大和はiFree S&P500インデックス(0.22%)が最安値となっています。それに対し野村は、これまではeMAXIS S&P500インデックス(0.33%)が最安値で大和には及ばない状況でしたが、2023年7月に新ファンド「はじめてのNISA・米国株式インデックス(S&P500)」の取り扱いを開始し、その手数料は0.09372%と破格の安値となっています。0.09372%は、信託報酬最安値の雄「eMAXIS Slimシリーズ」と同額となっています。

また、さらに補足ではありますが、移管手数料キャッシュバックが異なります。大和証券は1,000万円以上の移管に対してキャッシュバックが行われますが、野村證券は500万円以上、しかも家族合計の移管額に対してキャッシュバックが行われます。その規模の移管となると手数料はチリツモだと思いますので、これまた野村が優勢なのではと思います。

とはいえ、調べた限り野村と大和は大差ないということは変わらず、私の選択を正当化するためだけの補足となります。もし他に情報などありましたらお願いします。