バンコク飲食店集客① Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)

バンコク飲食店集客① Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)

Last Updated on 2024年10月28日 by sts

Googleマップを使った集客とは

近年、世界中の多くの国の飲食店において、Googleマップを使った集客が重要視されています。バンコクで複数の飲食店にアンケートを取ったところ、ほとんどの飲食店において、Googleマップから来る客が最も多いという回答が得られました(一部カフェなどでは、SNSの重要性が高いケースもあるようでした)。

Googleマップを使った集客とは、Googleマップ上で表示される自店の情報を充実させて、検索した人が来店する可能性を高める集客のことです。Googleマップは住所(位置情報)のみならず、営業時間や定休日、電話番号など店舗の基本情報や口コミなどが掲載されており、またレストランへの経路案内もしてくれたり、非常に便利なツールです。売上を上げるためには、Googleマップの検索結果の上位に自店を表示させ、集客力アップを目指すことが重要です。

Googleマップ集客の始め方

Googleビジネスプロフィールとは

Googleマップを使った集客を始めるためには、「Googleビジネスプロフィール」に登録する必要があります。「Googleマップに表示される店舗情報がGoogleビジネスプロフィールだ」と覚えていただければ良いです。Googleビジネスプロフィールに登録すると、自店の店舗情報を編集することができるようになります。

Googleマップ集客の始め方

Googleビジネスプロフィールに登録するためには、まずは自身のレストランをGoogleで検索し、「このビジネスのオーナーですか?」をクリックします。スマホでもできるとは思いますが、操作性の観点からPCやタブレットで行った方が良いでしょう。画面の記載に従って手続きを進めていきますが、途中電話認証があります。Googleマップに登録してある電話番号に自動音声でコード(6桁の数字)が知らされるので、それをメモし後のステップで入力してください。認証が完了するとGoogleビジネスプロフィールへの登録は完了し、情報を編集できるようになります。

なお、すでにあなたのレストランについてのGoogleビジネスプロフィールが存在する前提で話を進めましたが、もし検索しても存在していない場合は、下記に従ってGoogleビジネスプロフィールを作成するところから始めてください。

ビジネスプロフィールに登録する – Googleヘルプ

Googleマップ上に掲載できる情報

Googleマップ上には、以下のようなレストラン情報を掲載できます。営業時間を掲載しておけば、今の時間帯でレストランが営業中なのか営業時間外なのかがGoogleマップに表示されます。

  • ビジネス名(レストラン名)
  • カテゴリ
  • 説明
  • 開業日
  • 電話番号
  • ウェブサイト
  • ソーシャルプロフィール
  • メニューリンク
  • ビジネス所在地(住所)
  • サービス提供地域
  • 営業時間・定休日
  • その他

その他にも、Googleビジネスプロフィールの機能を使って、Googleマップ上の情報をリッチに見せたりユーザーとコミュニケーションしたりすることができます。

  • 口コミに返信
  • 写真と動画(カバー写真を追加、ロゴを追加)
  • 広告掲載
  • メニューの編集
  • 料理の注文
  • 予約機能の導入
  • Q&A
  • 最新情報を追加

Googleマップ対策による集客効果

Googleビジネスプロフィールに登録しGoogleマップ上に自店の情報を詳しく掲載することで、集客効果を期待できます。Googleマップ対策による主な集客効果は、以下のとおりです。

来店意向の高いユーザーに情報を届けやすい

例えばGoogleマップで「居酒屋」と検索したユーザーにはその地点周辺の居酒屋が優先的に表示されますし、「地名 居酒屋」と検索したユーザーにはその地名周辺の居酒屋が表示されます(検索順位について詳しくは後述します)。来店意向の高いユーザーにページを見てもらい、レストラン情報を届けることができます。

ユーザーが必要な様々な情報を伝えられる

「Googleマップ上に掲載できる情報」で上述したとおり、Googleマップを利用するとホームページなどをわざわざ作る必要なく、ユーザーにレストランに関する様々な情報を伝えることができます。レストラン探しにおいてユーザーは、「どのようなレストランなのか」「用途やメンバーに適した店なのか」などをイメージしやすいため、ユーザーの来店意欲が高まります。Google社の発表によると、Google検索やGoogleマップに表示されるビジネスプロフィールの全項目が記入されていると、ユーザーからの信頼度が2.7倍高くなるそうです。

インバウンド客にも多言語で情報を届けられる

Googleマップは、インバウンド客の集客にも役立ちます。バンコクの場合は特にインバウンド客が多いですが、レストラン情報や口コミの内容はユーザーの使用する言語に自動翻訳されます。また詳細は後述しますが、レストラン名は自動翻訳されないのですが、対応を行うことにより多言語に翻訳しユーザーごとに出し分けることができます。

レストランにたどり着きやすくなる

Googleマップに住所を登録しておくと、ユーザーがアプリでレストランへの経路・ルートボタンを押したとき、現在地からレストランまでの距離、時間、ルートが表示され、ナビゲーションをしてくれます。

データ分析により施策を振り返ることができる

無料のデータ分析機能を使って、実施した施策の効果計測を行うことができます。やって良かった施策を続けることで集客効果は上がるでしょう。効果の出なかった施策は取りやめる判断もできるでしょう。

無料で集客ができる

以上の機能を無料で利用し集客することができます。広告機能や予約機能など一部有料機能もありますが、ほとんどが無料です。

Googleマップを使ってレストラン集客するための7つの施策

Googleマップを活用してレストラン集客を行う際には、まずは次のことを抑えておいてください。「レストラン探し~来店」におけるユーザーの流れです。なお、Googleマップに比べて人数は少ないですが、Google検索を利用してレストラン情報を見るユーザーもいます。基本的には対策は一緒です。

  1. 検索する
  2. 検索結果に表示されたレストランを見る
  3. レストランを決める
  4. 来店前の行動をする場合もある(予約する、経路案内)
  5. 来店する

Googleマップを活用してレストラン集客を行う際にまず重要なのは、2であなたのレストランページを見てもらうことです。そのためには「検索結果の上位に表示させること」と「クリックしてもらうこと」が重要です。その2つを達成するために、以下で紹介する7つの施策が効果があります。

また、3であなたのレストランに決めてもらうためには口コミ数・点数が大切になります。4での離脱を減らすためには予約で客を逃がすのは避けた方が良いですし、経路案内の際に住所が間違っていたのでは話になりません。

それでは以下に、私の経験上効果があった、あるいは効果が出ると確信している7つの施策を紹介します。①~④は施策というよりはむしろ「Googleマップを集客に活用するための基本事項」であり、⑤⑥⑦はバンコクでは鉄板の応用施策となります。

①レストランの情報を充実させる

Google社の発表によると、Google検索やGoogleマップに表示されるビジネスプロフィールの全項目が記入されていると、ユーザーからの信頼度が2.7倍高くなるそうです。可能な限りすべての情報を入力しましょう。またIT系・web系の言葉になりますが、「MEO(マップ・エンジン・オプティマイゼーション)」という言葉をご存知でしょうか?「ローカルSEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション)」とも言われています。要は、Googleマップで検索の上位表示させるための技術です。Googleマップの検索順位は、主に関連性、距離、知名度などの要素を組み合わせて最適な検索結果が表示されます(Googleのローカル検索結果のランキングを改善する方法)。関連性は、ビジネスプロフィール内に検索キーワードと関連する内容が含まれるかということ。具体的には「カテゴリ」を適切に設定することや「説明」に検索意図に関連するキーワードをしっかり含めることなどが重要となります。距離は、ユーザーの現在地からの距離。レストラン側からは対策はできません。知名度は後述します。関連性を考慮して、レストラン情報を充実させましょう。

私の経験ではこの施策により、ある地点で「居酒屋」と検索したときの順位が20位以上改善されたケースもあります。

②常に最新情報を更新する

ホームページやSNSを運営されている方にとっては当たり前のことだと思いますが、情報が古いとユーザーは離れてしまいます。また、情報に間違いが多くなり問題が発生するケースもあります。特に営業時間や定休日は重要です。できるだけ最新にしましょう。

③口コミを増やす、高得点を維持する

上でGoogleマップの検索順位を決定する3要素として3つめに上げた「知名度」のひとつが口コミにあたります。Googleマップの口コミを増やすことで、また高得点を維持することで検索順位は上がります。

④写真や動画を投稿してもらう

逆に考えてみてください。Googleマップで写真のないレストランを見て来店を決めるのは難しくないでしょうか?口コミを増やす施策を打つこと、できるだけ写真・動画を撮ってもらえるよう工夫することで、写真や動画を投稿してもらいましょう。具体的には例えば、写真を撮りたくなるようなインテリアを取り入れたり、インスタ映えのするようなメニューを取り入れてみたりするのも良いと思います。

⑤レストラン名を多言語化する

バンコクでレストラン名の多言語化はものすごく効きます。店舗情報や口コミの内容はユーザーの使用する言語に自動翻訳されるのですが、レストラン名は自動翻訳されないので、自身で対応する必要があります。ただしこの施策は応用施策で対応が難しいので、よく調べたり専門家に相談する必要があります。

私の経験では、レストラン名を日本語、英語、タイ語、中国語、スペイン語の5言語に出し分けすることによって、プロフィールページの月間PVが2倍以上になったことがあります。

⑥予約ツールを導入する

上で少しお話しましたが、せっかくGoogleマップの検索結果からレストランを選んでもらったのに、予約段階で客が離脱してしまうのはあまりに痛いことです。理由としては「電話が中々繋がらない」「言葉が通じなかった」などあると思います。

予約ツールを導入することにより、それらは改善されるでしょう。ツールは色々ありますが、調べてみておすすめだと思っているのは「LINE公式アカウント」です。バンコクでは多くの店舗・企業が使っていると思いますが、月間200通までのメッセージのやり取りであれば無料で使うことができるそうなので、気軽に検討しても良いと思います。Google翻訳を活用すれば、多言語対応も可能です。なおタイのLINE公式アカウントは無料で月間500メッセージ送ることができ、それを超えた際のメッセージ単価は日本よりも安いそうです。

⑦SNSやブログでもレストランに言及してもらう

③口コミのところで「知名度」を増やすと検索順位が上がるという話をしましたが、SNSやブログでのレストランへの言及を増やすことでも、Googleマップの検索順位は上がります。リンクでも良いですし、サイテーション(レストラン名を出すだけ)でも良いです。

おわりに

バンコクにおけるGoogleマップによるレストラン集客について、基本的な事項から具体的な施策まで説明してきました。少し難しい内容もあったと思いますが、紹介した7つの施策は、やれば効果の出るものばかりです。ぜひ事業にお役立てください。